小説『大吾、走る。』  (7)

2008年02月13日 09:55

 薄暗い部屋で、男たちのあえぎ声が響く。
 目を閉じたまま、勇一にブリーフを太股までずり下げられ、その毛深い巨体をベッドの上で横たえている大吾。大吾のそそり勃った巨大な仮性包茎のペニスに、ぐちゅぐちゅと舌を絡ませ、むしゃぶりついている勇一。大吾がすでに目を覚ましていることなど彼は知るよしもない。
(信じられねえ……田上ちゃんが、俺のチンポしゃぶってくれてるなんて)
 その姿が見たい。勇一がどんな顔で、どんな舌使いで自分のチンポをしゃぶっているのか、この目で見たい。大吾は、草野球の試合が終わって、そのままシャワーを浴びてこなかったことを後悔した。大量に飲んだ酒のせいもあり、もともと汗かきで毛深い大吾の体はかなりにおうはずだ。
(こうなるとわかっとったら、チンポを念入りに洗っといたんだがな……)
 だが、勇一は大吾の心配をよそに、裏筋、亀頭、鶏卵サイズのぼってりとした睾丸にかけて、懸命にしゃぶっている。巨大な肉棒の敏感な皮膚を、勇一の熱い舌がちろちろと伝うたびに大吾の体の奥から快感がせり上がってくる。それとともに、これまで抑えていた勇一への思いが一気にあふれ出た。
 このまま勇一を抱き締めたい。そして、ずっと前から勇一を好きだったことを伝えたい。だが、今それをしてしまえばどうなる。勇一にまた恥を掻かせ、さらには傷つけてしまうかもしれない。大吾はぎりぎりのところで、目を開けるのを踏み止まった。
「……一年のぉ……坊主の仕事は……まずは……先輩団員のチンポを、しゃぶりあげることから……はじま……」
 大吾は勇一自らが気づくように、少し演技がかった野太い声を出した。しかし勇一はそれに戸惑うこともなく、まるで従順な後輩のように、「命令」通り大吾のペニスをじゅるじゅると音を立てて舐め回した。その熱い舌の愛撫は、大吾のへそ、脇腹、乳首とあちこちに飛び火する。そのたび、大吾は勇一の唾液と自身の先走りでべとべとになったペニスをびくびくと震わせた。勇一のぎこちなくも懸命な愛撫、艶めかしいあえぎ声、間近で嗅ぐ勇一の汗と体臭が交じり合ったにおい、それを全身で感じながら、大吾は、半開きの口から「ああ、んんんっ」と野太いあえぎ声を上げた。
 自分が目を覚ましていることを勇一に気付かれてもいい。つながりたい、勇一と一つになりたい。その思いが、快感に巨体をびくびくと震わせる大吾の口からほとばしった。
「貴様も裸になれ……俺が……直々に団の規律を手ほどきしてやる」

 (つづく)

※無料掲載分は次回までです。
 そして、お忘れかもしれませんが、少しでも面白いと思ってくださったら、お手数ですが下の拍……いや、なんでも。


コメント

    コメントの投稿

    (コメント編集・削除に必要)
    (管理者にだけ表示を許可する)

    トラックバック

    この記事のトラックバックURL
    http://hidaryu.blog107.fc2.com/tb.php/52-e94d02f8
    この記事へのトラックバック


    最近の記事