陰鬱、ふたたび。(笑)

2007年10月27日 21:23

 LoveM(有料サイト)にて飛田の小説『ヤリてぇぇっっっ!!!』が掲載されました。(※現在閉鎖)
 ちなみに「ぇ」が二つです。「っ」が三つです。「!」も三つです。(何の説明にもなっていませんが)

 この『ヤリてぇぇっっっ!!!』(我ながらすっごいタイトルだ……)の主人公は、19歳の予備校生(大学浪人生)。これまでのキャラの中では最年少です。
 大学受験を控えている彼は、本来なら勉強にいそしまなければならない身分なのですが、そこはそれエロ小説ですから、「アッチ」の勉強でストレスの発散もしてもらわないと……。(笑)

 僕も一年間予備校に通っていた時期があるのですが、睡眠時間を削った受験勉強やプレッシャー・ストレスとの戦いで、とにかくしんどかった記憶しか残っていません。
 そして翌春、かろうじて大学に一校だけ合格し、やっとこんな陰鬱な日々とはおさらばだ……と思っていたのですが。


 それから●年後。
 現在僕は自分の部屋で、ほぼ毎日パソコンに向かいながら、一人エロ小説を書いています。
 中味のない頭をひねくりながら、「チ●ポ」がどうの「先汁」がどうのな感じで。(自分の頭の悪さが恨めしい……)
 その間、七転八倒、阿鼻叫喚、絶体絶命、諸行無常。(大げさ)
 そして、仕上がった作品を入稿させていただくのですが、まだそれで終わりではありません。
 それを採用していただけるかどうかお返事をいただくまで、プレッシャー&ストレスは続くのです……。(涙)

 こんな孤独な生活がもう一年以上続いています。陰鬱と言えば陰鬱。
 まさに、因果は巡る糸車。
 用法が違う。

『AV女優』(永沢光雄著)

2007年10月21日 12:42

 まずこの本、厚さがハンパじゃなく、辞書みたいな分厚さ。計ってみたら、ほぼ4センチぐらいありました(単行本の場合)。内容は90年代初めに“活躍”したAV女優のインタビュー集です。つまり、今から10~15年前の話ですね。ですので、目次に載っている彼女たちの名前を見ても、正直そのほとんどに見覚えがありませんでした。
 小説ではないので「ネタバレ」というのも変ですが、以下、本編の内容に触れますのでご了承ください。


 こういう風俗系のインタビューの場合、AV嬢を変に持ち上げるか、あるいはインタビュアーとの一線をはっきり引くことがあるのですが、インタビュアーで著者の永沢氏は、彼女たちを持ち上げるわけでもなく、かといって「まあ僕は君たちとは違うけどね」と線引きをするわけでもありません。
 最近軽くED(勃起不全)気味であることも隠さない当時30代の永沢氏は、気の弱い、社会的にも立場の弱い「オジサン」というポジションで、AV嬢のご機嫌を伺いながら(そして彼女たちに淡い恋心を抱きつつ)、彼女たちの性体験とか、過去を聞いていきます。そこには、たとえば時代を鋭く斬ろうとか、著者のそういう意図はあまり感じられません。
 ところが、ここで語られるAV嬢の過去はほぼ全員と言っていいほど、ヤクザ・駆け落ち・家庭内暴力・近親相姦・ドラッグなどなど、かなり重い話が続くため、結果として、社会の一断面をえぐり出しているルポルタージュとしても成立しています。(あまりに内容が凄まじいことから、彼女たちが大げさに言っていると見る向きもあるそうです→参照

 ただ、インタビューの内容は重いのですが、全体としては悲惨さが軽減されている印象を受けます。その理由は、永沢氏のとぼけた語り口と彼の「恋愛フィルター」の目を通して全体が執筆されているからのように思えます。また、AV嬢の中には、「(本物の)女優になりたい」とか「女スパイになりたい」とか、そんな突飛にも思えることを言う人もいるのですが、永沢氏はけっして彼女たちを否定はしません。かといって、絶対なれるよ、というわけでもありません。
 そこらへんの距離の取り方が、永沢氏の文章の味なのかな、とも思います。

 最後に永沢氏自身がインタビューに答えているのですが、その風貌が、飛田的にはすごく、心をくすぐられるものでした。
 微妙に後退している額の生え際、もじゃっとした「両さん」テイストの眉毛、覇気というものが一切感じられない(くたびれつつも)優しげな表情、中肉中背の体を包み込む開襟シャツ、その襟元から覗く白い丸首Tシャツ、それらの上に羽織ったペラッとしたジャンパー、しわの多いズボン、そして長年の履き込みを感じさせるズック――この典型的なノンケおじさんファッションに、心を動かされてしまいました。
 僕の貧弱な描写だけではアレなので、さらに大月隆寛氏の解説から一部引用させていただきます。

「ああ、あのクマみたいなオジさんね。よく覚えてる。あたしあん時、なんか知らないけどいっぱいしゃべっちゃったよね」(飛田注・永沢氏にインタビューを受けたAV女優の言)
 クマみたいなオジさん、と言うと、何やらファンシーで不気味に聞こえるのだが、しかし、実際に会ってみると、なるほどその印象はそう間違ってもいない。ずんぐりむっくりの身体にボサボサの髪の毛。呑み屋のテーブルの前に座っているそのたたずまいは、いくつになっても妙な自意識やズレた身構え方ばかり目に立つことの少なくないもの書き稼業の人間たちの通例に比べれば、すでにまごうかたなく“オヤジ”のそれ。盤石の構えだ。(大月隆寛氏の解説より)

 この本を読んで僕はすっかり永沢氏萌えになってしまいました。前にも書いたのですが、僕は「普通の男性」萌え属性がありますので。(ただ、ゲイ的な意味で永沢氏の風貌に「クマさん」を期待されると……かもしれませんが)
 そして、また、エロ小説書きとしても永沢氏の文章に惹かれ、最近どのような活動をされているか調べたところ……。

永沢 光雄(ながさわ みつお、1959年7月14日 - 2006年11月1日)は、宮城県仙台市出身のノンフィクション作家でルポライター。東北学院榴ヶ岡高等学校卒。大阪芸術大学芸術学部文芸学科中退。
大学中退後、劇団活動、風俗雑誌編集者を経て1988年、フリーライターとなる。主に風俗、スポーツ関連のノンフィクション作品を発表する。
1996年、AV女優のインタビュー記事を一冊にまとめた『AV女優』がマスコミ各界から高い評価を受ける。2002年、下咽頭がんの手術で声帯を除去したために声を失う。2005年、闘病生活を綴った『声をなくして』を出版した。
大阪近鉄バファローズのファンで、雑誌「野球小僧」に野球小説を寄稿していた。
2006年11月1日、アルコールによる肝機能障害のため死去。47歳だった。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)



 ――すでにお亡くなりになっていました。
 本文中で冗談めかして語られている永沢氏のEDも、がんとなにか関係があったのでしょうか。
 47歳という人生これからの時に、本当に残念でなりません。僕個人としても、もっと永沢氏のインタビュー、そして小説を拝見したかったです。

 謹んでご冥福をお祈りいたします。

「萌え」の研究

2007年10月17日 13:39

 今さらですが、僕はゲイ向けアダルト小説を書いていて、なおかつそれを発表しています。
 まだまだ未熟者ではございますが、エロ小説書きたるもの、小説を読んでいただいた読者の方にナニしていただくために、そして魅力的なキャラを生み出すために、日夜努力と勉強をしなければなりません。

 そのわりにテキトーにダラダラと日々過ごしていますが。

 で、やはり時代はアキバ系なのだろうか、ということで。
 美少女(エロ)ゲームの声優さんによるウェブラジオ、というものを聴いてみました。初めて。
「勉強」の方向性がすごく間違ってるかもしれませんが。

<ラジオの内容>
 基本的に、美少女ゲームの声優さんお二人によるトークで番組は進行。

 痴漢コント(?)
 ゲストコーナー
 リスナーからのお手紙(メール)に答える
 アキバ周辺探訪
 声優さんのリリースCD紹介
 声優さんにこれやってほしいのコーナー


 さて、感想ですが。えーと……。
 とりあえず、なんで彼女たち(女性声優)、語尾に「○○ですぅ~」ってつけるんでしょうね。声も……ちょっと甲高い「アニメ声」で苦手ですぅ~。
 まあ、正直に感想を言うと、「ベタベタに作られた萌え」って言えばいいんでしょうか。僕自身はあまり萌えませんでした。

 これを野太い声の男性声優とかにやってもらうと、もしかしたらゲイの人的には萌えるんでしょうか。
 たとえばオープニングは、

男A「オラ、電車の中でチ●ポおっ勃てやがって。しごかれてえのか、しごかれてえんだろ、このど変態が」
効果音:クチュクチュクチュ……
男B「ああっ……そんな、こんなところで恥ずかしいっすぅ……」


 こんな感じで。(笑)

 まあ、それは冗談ですが。
 ゲイ向けの「萌え」の場合、逆にあえてキャラをほとんど作らないほうがいいような気もします。自然体というか無精というか。
 たとえば頭ぼさぼさ、ヒゲぼうぼうの無愛想で、人前でもかゆかったら平気で股間とか尻とか掻く。私服はほとんどジャージのみ。しかも、二、三日同じ服(下着)を着ていても平気、みたいな。

 と、ここまで書いていて思い当たったのですが、これらの特徴ってアキバ系の男性にほぼぴったりと当てはまりそうな気が。(あくまでも僕の偏見ですので、本物のアキバ系の方が読んでいらしたらごめんなさい)
 ということは、むしろ二次元の美少女キャラよりも、アニメ声の女性声優よりも、彼女たちに群がっているアキバ系のむっさいポチャデブオタク男のほうが、萌えるような気が。
 オタク自身があんなことされたりこんなことされたりのハードエロ小説。書いてみよう……かな?(笑)

 はたして需要があるかどうかは不明ですが。

「世界征服」は可能か? (岡田斗司夫著)

2007年10月09日 10:29

最近はダイエットに成功、さらにはダイエット本も出版するなど、多数のデブ専の方々を悲しませた(?)岡田斗司夫氏の近著です。
(ちなみに、そのダイエット本はこちら→)

 子供向けヒーロー番組などによく出てくる悪の組織、彼らが標榜するスローガンというか目的はたいてい「世界征服」ですね。それを見た我々視聴者は「ああ、こいつらは悪いヤツなんだな」と一発でわかるわけですが、ここで見過ごされていた重大な事実。


 彼らは何のために「世界征服」を企むのか?

 至極もっともでなおかつ根元的なこの疑問を抱いた岡田氏は、本気で世界征服を行うためにはどうすればいいかをテーマに、真面目に(? かつオタク風味で)自説を述べます。まあ岡田氏のことですから、彼が本気で世界征服を考えているわけではありませんが。(と思います)

 ただ後半に進むにしたがって、テーマは特撮・マンガから離れていき、また全体の内容はポジティブな(?)世界征服論ではなく、「『世界征服』はいかに難しいか(そしていかに虚しいか)」という論調になっていくので、そこらへんは賛否が分かれるところかもしれません。それでも、思わず本を手に取ってしまうタイトルの付け方とテーマのうまさはさすがオタキング。

 本書を読んで一つなるほど、と思ったのが、たとえば『仮面ライダー』のショッカーなどが代表的ですが、「失敗には死を」「組織への絶対忠誠」という掟への疑問。失敗した人間をいちいち殺そうとする組織には人材(?)は集まらないし、そもそも悪人たちの集まりなので、忠誠心は薄い(ないしは「ない」)のではないか、と。そういやそうですよね。
 昭和50~60年代に少年期を過ごした「男子」諸君にはけっこうおすすめ。お酒の席でのネタ本としてもいいかもしれません。

沢尻さんの扱い方

2007年10月05日 12:38

 沢尻エリカ(様)。
 このところ、どこのブログを拝見しても、彼女の名前が出てきます。
 僕は、彼女が出演したドラマをあまり見たことがない(なぜか難病ものが多かったこともあり)ので、あまり彼女のことについて知りません。ただ、とりあえず名前に「尻」がつくところにインパクトは感じていましたが……。(ファンの方、申し訳ありません)

 先日の映画完成披露会で、主演女優である彼女が、奇抜にも見えるファッションで現れ(そのこと自体は別にとやかく言うことでもないとは思いますが)、仏頂面のままインタビューにもろくすっぽ答えず、ファンが詰めかけていた会場の空気を凍り付かせてしまった行動。
 それを「ガキ」のわがままと切り捨てる意見もあれば、それが彼女のキャラ、という意見もあります。

「飛田流の中の人」として言えば、彼女は正直苦手なタイプです。他人に容赦がなさそうで、厳しそうですし。そのうえぶっきらぼうですから間がもたなそう。
 一方、僕はエロ小説を書いている「飛田流」でもありますので、飛田的見地から見ると、彼女のキャラクターには興味はあります。あ、僕の書いているのはゲイ向けアダルト小説なので、沢尻さん自体をどーのこーのとか、けっしてそういうことではありませんけど。

 昨日のワイドショーのインタビューで、彼女は「自分の行動が全てをぶち壊してしまった」と号泣していました。僕もその通りだと思います。と同時に、だったら最初からあんな服装で、あんな態度を取らなければよかったのに、とも思います。
 ただ、ワイドショーなどで喧伝されている「エリカ様」が彼女の地に近いキャラであるなら、ドラマ・映画で見せる清純・薄幸なヒロイン像はそれと180度違うものなので、確かにその演技力は並ではないと思います。(それゆえ、インタビューの涙でさえ「演技」「自己宣伝の一環」とする意見もあるようですが)

 この、良く言えば「真面目すぎるあまりの不器用」、悪く言えば「生意気」なキャラは、扱いようによってはかなり魅力的になるのでは……と、飛田は思ったりもします。少なくとも、何を聞かれても無難な発言に終始し、何事もそつなくこなす「優等生」よりは、ずっと魅力的です。(あくまで小説キャラとしての話ですが)
 彼女が今後そのキャラをどう生かしていくかは、これから彼女や事務所のスタッフが考えていくべきことでしょう。そして、僕もそのような魅力のあるキャラを、今後の作品の中に取り入れていければ、とも思っています。


 ところで、ワイドショーの最後で、コメンテーターの一人が語った言葉。
「今回、一番頑張ったのは、赤江さん(インタビュアー)ですね」
 僕も、その意見に同意します。
 ただし、少々沢尻さんに甘いところはあったような気もしましたが。


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