Husband of the younger brother 2

2016年09月03日 16:27

『弟の夫』三巻の発売日が確定した今、あえて二巻の感想。
 一巻の感想はこちら
 いつもの通り、完全ネタバレです。未読の方はご注意を。

 例によって、極めて個人的な感想です。


【注意】
・この記事のタイトルが、英語的に何か間違っているような気もしますが、書いてしまったものは仕方がないので、このままでいく
・感想の場合、普通登場人物は呼び捨てにするものだが、マイクさんはマイクさんなので、「マイクさん」のままでいく
・断定的に書いている個所もあるが、あくまで僕の不見識に基づく推測あるいは憶測であるからして、必ずしも正しい内容であるとは限らない
・さもエラそうに書いているが、実のところこれと言って目立った実績の無い、ただの一般人です
[Husband of the younger brother 2]の続きを読む

Husband of the younger brother

2015年07月17日 15:22

 田亀源五郎先生『弟の夫』①を読み終わったので、僭越ながら感想など。

 なお、完全にネタバレです。未読の方はご注意を。

 また、あくまで、個人的な感想です。


[Husband of the younger brother]の続きを読む

人生の「お手本」

2010年10月15日 12:31

 こんにちは、飛田流です。

 ツイッターは毎日書いているのですが、最近ブログは休みがちになって申し訳ありません。
 基本的には、どちらも書いている内容にはさほど変わりがないので、ついついブログはサボりがちになってしまいます……。


 さて、不肖飛田流、本日をもって一歳年を取ってしまいました。
「しまいました」と書いたように、もうけっして若いと言える年齢ではありません。
 ですが、この歳になっても、まだ自分のポジションがきちんと定まっていなかったりします。
 拙作をゲイ向けアダルトサイトに定期的に発表させていただいたのも今は昔。現在は、あまり売れない同人小説を時たま書いてる人、というポジション……でしょうか。
 まだシナリオを担当したゲームが出ていないので、「シナリオライター」という肩書きもありませんし。
 プライベートでも、パートナーのいない地味な生活を過ごしています。

 そんな、いまだに中途半端な人生を送っている僕ですが、生き方の「お手本」はいったい誰だろう、と思うことがあります。
 もちろん、「ゲイとしての」お手本です。

 テレビとかには、ゲイや、カミングアウトしたも同然の人が時たま出てきます。ゲイ雑誌にも当然ゲイは出てきます。
 で、その中で、誰をお手本にしようかと考えてみるのですが……。

 毒を吐くのがうまい人
 世間がゲイに抱くイメージに近いであろう、オネエ系の人
 押しが強い人
 刹那主義の皮肉屋さん
 筋肉のついたゲイ受けする体型のモデル
 ハッテン場・ゲイバー・ゲイナイトなどでボーイハント、あるいはワンナイトラブ(古い?)を繰り返す人
 

 特に、世間一般でも「ゲイ=毒舌」というイメージはかなり浸透しており、そのような(積極的な)方はたいていグループの中心になることが多いですね。みなさん(ゲイ)のご友人でも、おそらく毒舌ゲイの人が一人か二人はいるのではないでしょうか。
 たとえば、誰かの一言に対して、即座に皮肉すれすれの切り返しをするような、「ああ言えばこう言う」タイプの方とか。
 でも、僕はもともと口下手なのと、頭の回転が鈍いこともあり、そのような方を目指したいとは思っていません。他のタイプの方たちも同様です。

 では、誰をお手本にしたらいいのか……そう思っていたときに、この本を拝見しました。





 どーん。

 言うまでもなく、美輪明宏様……いや「先生」のご著書です。
 基本的に女性向けの人生相談なのですが、まあ、自分も半分女性(乙女??)ですので、違和感なく拝見させていただきました。(笑)

 美輪さんのお言葉はすごく厳しいのですが、「毒舌」ではないように思います。
「毒」というのが、その名の通り、人体に悪い影響を与えるものであるとすれば、美輪さんのお話はその真逆で、すごく洗練された、いい意味での「お説教」、言い換えれば、「法話」「説法」のような印象を受けました。
 一方で現実を直視した内容でもあり、ロマン主義だけではないところが、多くの方の支持を得ている理由なのでしょうか。

 もちろん、自分との考え方の違いはありますし、「そこまできつく言わなくても……」と思うことはあります。でも、素直に聞き入れられるのですね。
 それは、美輪さんが常に、たとえば勝間さんとは別の意味で常に毅然としているからかもしれません。
 内容が真面目すぎる、ちょっと説教くさい、特にスピリチュアル関連のお話はちょっと……、という方も多いとは思いますが、ゲイの方なら(もちろんそうでなくても)一度は目を通されてみてもいいかもしれません。


 現在は、昔ほどゲイであることをひた隠しにしなければならない時代でもありませんが、それでも、ご自分の性癖を隠して生きているゲイの方は多いと思います。
 ですが、ある年齢を過ぎると「結婚」という大きな壁に突き当たり、それを避けていると(実際には「したくてもできない」のですが)、親・親戚・「世間様」から、いろいろと、いつまでも、しつこく言われます。
 しかし、自分がゲイであることは、親やちょっとした友人に打ち明けるには重大な決意が必要ですし、身近にゲイの知り合いがいて相談できる、というケースも、特に地方の方は難しいでしょう。

 少なくともこの本は、「ホモってキモいよな」「結婚して一人前。子供が多ければ多いほど幸せ」と、なんとかの一つ覚えのように繰り返す(けど、まだそれなりに存在している)人たちに対して、どういった対応を取ればいいか、その参考にはなると思います。
 そして、「おひとりさま」も意外に悪いものではない……という気にもさせてくれます。

 この本、そして美輪さん自身の生き方からは、ゲイが学ぶべきところが多々あると思います。


 ところでみなさんは、誰を「お手本」にして生きたいと思っていますか。
 それとも、「どうせゲイの老後なんて孤独死しかないんだから、俺は今やりたいことを好きにやってりゃいい」とお考えでしょうか。
 もちろん、そのような考え方もあるのですが、ただ、ゲイの世界は、ウリ専とかハッテン場とかエロDVDとか、二次元・三次元問わず誘惑が多くて、欲望のままエロ漬けの日々を過ごしてしまうことも珍しくはありません。
 さらに、不特定多数の男性と性的な接触をすることは、HIVなどを筆頭に、性感染症に罹患するリスクも高めます。
 時折のストレス解消ならともかく、エロにはまってしまうと、いつの間にか、人生の貴重な時間と多くのお金を浪費してしまう、ということだけは、頭の隅にでも留めていただければ幸いです。

 ゲイファンタジー全開のゲイ向けゲームをプレイしたり、マンガを読みふけるのもいいのですが(もちろん、飛田の小説も。笑)、たまには、偉大なゲイの先輩のお言葉に耳を傾けてもいいのではないでしょうか。BL好きの腐女子さんも含めて。
 まあ、エロ小説書きの僕が言うのもおかしな話ですが。(汗)

 おっさんは、説教が好きと相場が決まっていますので、どうぞご容赦を……。



 そんなこんなで


 不肖飛田流、

 本日をもって一歳年を取りました。



 で、あの。

「冒険」は、もう少し続けてみようかな、と思います。



【広告】地獄を極楽にする方法 美輪 明宏 (著) 価格: ¥ 1,680 通常配送無料

完璧なまでに

2010年09月11日 08:40

   

   遠藤ケイの島旅日和

 その漢<おとこ>臭い顔立ち。
 60代とは思えぬ厚い胸板。そこで確かな主張をしている体毛。
 絶妙とも言える位置に配置された極太シュノーケル


 どう見てもこれは……。


 し か し、

 
 この本は、遠藤氏が被写体のグラビア写真集ではない。(遠藤氏によるイラスト&エッセイ集)



 な ぜ

 確実に購入が見込める層に向けてベストをつくさないのか。



 完

しずかちゃんのエッチ?!

2010年04月15日 20:19

 僕個人に当てた内容ではありませんが。
 とある腐女子さんのブログで「BLゲームのライターには、実績のある、女性心理を理解された方を起用してほしい」というご意見を拝見したことがあります。






 どうも


 これといった代表作のないど新人です。(しかも男。大汗)






 こんなシナリオ担当が書いたセリフでも商業ゲームなので、プロの声優さんがお読みになります。
 で、どなたがお読みになられるのかわからないこともあり、亘武にしても並木にしても「こんな感じの声かなぁ」みたいな感じでセリフを書いていました。
 シナリオ担当としては、プロの声優さんに粗相のないように、とは思いつつも、

 な に せ B L 1 8 禁

 ま し て ラ イ タ ー が 超 無 名

 なので、いろいろとアレな部分があったかもですが……。



 ところで僕自身は「声優=声のいい人、アイドル、マルチタレント」というイメージを持っていて、人気声優ともなればギャラもものすごいと思っていました。
 しかし、この本ではギャラも含めて、声優の厳しい現実を書いています。

 

 しずかちゃんになる方法―めざすは声優一番星☆
 野村 道子 (著)


『ドラ●もん』のしずか、『サザ●さん』のワカメでおなじみの超ベテラン声優・野村道子さんがお書きになった本です。
 中には「えっ、あの『しずかちゃん』(を演じた方)がこんなことまで……」と驚く、ショッキングな内容も。

 たとえば、いわゆるエロゲーにも、それなりに有名な新進声優さん(と声がよく似ている、名前の違う方とか。汗)がご出演するのは、ギャラが安いという理由もあり、珍しいことではないのだそうです。
 そして、不安定な収入ゆえに、かなり有名になるまで(あるいは有名になっても)続くバイト生活……。
 その狭き門を潜り抜けた方だけが、声優となり、そして――。




 代表作と実績のないライターのシナリオを読まされる、と。




 次回、ゲームのシナリオを担当する機会があるとしたら、僕も心して書かせていただきたいと思います。


「次回」があるかどうかは



 まったくもって不明ですが。

死ぬときに後悔しないこと3

2009年12月31日 16:12

 大晦日。
 みなさんはどのようにお過ごしでしょうか。
 帰省中の方・お仕事中の方はお疲れ様です。もしかしたら、冬コミに参戦している人もおられるかもしれませんね。
 気のせいか、ケータイからサイトにご訪問いただいている方が今日は特に多いような気が……。
 飛田流はいつものように、部屋に引きこもってなんか書いて い る で す。

 コミケにはいつか行ってみたいと思ってるのですが、お盆と年末開催ってのが田舎の人間にはネック。春とか秋に開催とはならないのかな……。


 掃除してたら、こんなものが出てきました。

 母子健康手帳


 僕の母子健康手帳です。
 イラストに歴史を感じますね。
 さすがにこの頃の僕は、そこそこ可愛らしく、そこそこ期待されていたようです。


 それがどこでこうなってしまったのやら……。




 ところで、こんな本を最近読んでみました。

 死ぬときに後悔すること25

 1000人の死を見届けた終末期医療の専門家が書いた 死ぬときに後悔すること25

 以前テレビでも取り上げられていたので、ご存知の方も多いかもしれません。
 内容はタイトル通りで、「1000人の患者の死を看取った」という緩和医療医の著書です。

「健康を大切にしなかったこと」「自分のやりたいことをやらなかったこと」など大半はうなずけるものばかりでしたが、「……え?」と思った章がありました。
 それが以下の3つ。

19 結婚をしなかったこと
20 子供を育てなかったこと
21 子供を結婚させなかったこと


 要するに、死を目の前にして、「結婚をしておけばよかった」「子供がいればよかった」という人はいるけども、その逆を言う人はいない、というのが著者の論拠のようです。
 21に至っては、「子供が親に依存しきっているために親離れできないのだ。まずは子供を独り立ちさせるべきだ」、というやや論点がずれた、なおかつ強固な「ノンケ論理」で話が進められています。

 このブログでも、「『未婚=孤独・不幸・親不孝』っていう考え方はもうやめようよ」と何度か言ってるのですが、まだまだその考え方は世間では根強いようですね。
 みなさんの中でも、親や親戚のおっちゃん・おばちゃんあたりに婚期が遅い(おそらく永久に来ない)ことを説教された方もいるかもしれません。
 この「説教ドノンケ」(失礼)が手ごわいのは、世間を味方につけた上で、誰彼かまわず「結婚幸せ子育て幸せ」と強行に自論を押し通そうとする点でしょうか。

「人それぞれの生き方があるんだから」

 と反論したところで、我がまま扱いされるのがオチでしょう。

 ↑の19~21までそもそもできない人間は、上記の三つを後悔しない(させない)生き方をする必要があるのでしょうが、それがとても難しいことも事実です。



 で、僕の場合ですが。


 以下、来年に続く。


 良いお年を。

『AV女優』(永沢光雄著)

2007年10月21日 12:42

 まずこの本、厚さがハンパじゃなく、辞書みたいな分厚さ。計ってみたら、ほぼ4センチぐらいありました(単行本の場合)。内容は90年代初めに“活躍”したAV女優のインタビュー集です。つまり、今から10~15年前の話ですね。ですので、目次に載っている彼女たちの名前を見ても、正直そのほとんどに見覚えがありませんでした。
 小説ではないので「ネタバレ」というのも変ですが、以下、本編の内容に触れますのでご了承ください。


 こういう風俗系のインタビューの場合、AV嬢を変に持ち上げるか、あるいはインタビュアーとの一線をはっきり引くことがあるのですが、インタビュアーで著者の永沢氏は、彼女たちを持ち上げるわけでもなく、かといって「まあ僕は君たちとは違うけどね」と線引きをするわけでもありません。
 最近軽くED(勃起不全)気味であることも隠さない当時30代の永沢氏は、気の弱い、社会的にも立場の弱い「オジサン」というポジションで、AV嬢のご機嫌を伺いながら(そして彼女たちに淡い恋心を抱きつつ)、彼女たちの性体験とか、過去を聞いていきます。そこには、たとえば時代を鋭く斬ろうとか、著者のそういう意図はあまり感じられません。
 ところが、ここで語られるAV嬢の過去はほぼ全員と言っていいほど、ヤクザ・駆け落ち・家庭内暴力・近親相姦・ドラッグなどなど、かなり重い話が続くため、結果として、社会の一断面をえぐり出しているルポルタージュとしても成立しています。(あまりに内容が凄まじいことから、彼女たちが大げさに言っていると見る向きもあるそうです→参照

 ただ、インタビューの内容は重いのですが、全体としては悲惨さが軽減されている印象を受けます。その理由は、永沢氏のとぼけた語り口と彼の「恋愛フィルター」の目を通して全体が執筆されているからのように思えます。また、AV嬢の中には、「(本物の)女優になりたい」とか「女スパイになりたい」とか、そんな突飛にも思えることを言う人もいるのですが、永沢氏はけっして彼女たちを否定はしません。かといって、絶対なれるよ、というわけでもありません。
 そこらへんの距離の取り方が、永沢氏の文章の味なのかな、とも思います。

 最後に永沢氏自身がインタビューに答えているのですが、その風貌が、飛田的にはすごく、心をくすぐられるものでした。
 微妙に後退している額の生え際、もじゃっとした「両さん」テイストの眉毛、覇気というものが一切感じられない(くたびれつつも)優しげな表情、中肉中背の体を包み込む開襟シャツ、その襟元から覗く白い丸首Tシャツ、それらの上に羽織ったペラッとしたジャンパー、しわの多いズボン、そして長年の履き込みを感じさせるズック――この典型的なノンケおじさんファッションに、心を動かされてしまいました。
 僕の貧弱な描写だけではアレなので、さらに大月隆寛氏の解説から一部引用させていただきます。

「ああ、あのクマみたいなオジさんね。よく覚えてる。あたしあん時、なんか知らないけどいっぱいしゃべっちゃったよね」(飛田注・永沢氏にインタビューを受けたAV女優の言)
 クマみたいなオジさん、と言うと、何やらファンシーで不気味に聞こえるのだが、しかし、実際に会ってみると、なるほどその印象はそう間違ってもいない。ずんぐりむっくりの身体にボサボサの髪の毛。呑み屋のテーブルの前に座っているそのたたずまいは、いくつになっても妙な自意識やズレた身構え方ばかり目に立つことの少なくないもの書き稼業の人間たちの通例に比べれば、すでにまごうかたなく“オヤジ”のそれ。盤石の構えだ。(大月隆寛氏の解説より)

 この本を読んで僕はすっかり永沢氏萌えになってしまいました。前にも書いたのですが、僕は「普通の男性」萌え属性がありますので。(ただ、ゲイ的な意味で永沢氏の風貌に「クマさん」を期待されると……かもしれませんが)
 そして、また、エロ小説書きとしても永沢氏の文章に惹かれ、最近どのような活動をされているか調べたところ……。

永沢 光雄(ながさわ みつお、1959年7月14日 - 2006年11月1日)は、宮城県仙台市出身のノンフィクション作家でルポライター。東北学院榴ヶ岡高等学校卒。大阪芸術大学芸術学部文芸学科中退。
大学中退後、劇団活動、風俗雑誌編集者を経て1988年、フリーライターとなる。主に風俗、スポーツ関連のノンフィクション作品を発表する。
1996年、AV女優のインタビュー記事を一冊にまとめた『AV女優』がマスコミ各界から高い評価を受ける。2002年、下咽頭がんの手術で声帯を除去したために声を失う。2005年、闘病生活を綴った『声をなくして』を出版した。
大阪近鉄バファローズのファンで、雑誌「野球小僧」に野球小説を寄稿していた。
2006年11月1日、アルコールによる肝機能障害のため死去。47歳だった。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)



 ――すでにお亡くなりになっていました。
 本文中で冗談めかして語られている永沢氏のEDも、がんとなにか関係があったのでしょうか。
 47歳という人生これからの時に、本当に残念でなりません。僕個人としても、もっと永沢氏のインタビュー、そして小説を拝見したかったです。

 謹んでご冥福をお祈りいたします。

「世界征服」は可能か? (岡田斗司夫著)

2007年10月09日 10:29

最近はダイエットに成功、さらにはダイエット本も出版するなど、多数のデブ専の方々を悲しませた(?)岡田斗司夫氏の近著です。
(ちなみに、そのダイエット本はこちら→)

 子供向けヒーロー番組などによく出てくる悪の組織、彼らが標榜するスローガンというか目的はたいてい「世界征服」ですね。それを見た我々視聴者は「ああ、こいつらは悪いヤツなんだな」と一発でわかるわけですが、ここで見過ごされていた重大な事実。


 彼らは何のために「世界征服」を企むのか?

 至極もっともでなおかつ根元的なこの疑問を抱いた岡田氏は、本気で世界征服を行うためにはどうすればいいかをテーマに、真面目に(? かつオタク風味で)自説を述べます。まあ岡田氏のことですから、彼が本気で世界征服を考えているわけではありませんが。(と思います)

 ただ後半に進むにしたがって、テーマは特撮・マンガから離れていき、また全体の内容はポジティブな(?)世界征服論ではなく、「『世界征服』はいかに難しいか(そしていかに虚しいか)」という論調になっていくので、そこらへんは賛否が分かれるところかもしれません。それでも、思わず本を手に取ってしまうタイトルの付け方とテーマのうまさはさすがオタキング。

 本書を読んで一つなるほど、と思ったのが、たとえば『仮面ライダー』のショッカーなどが代表的ですが、「失敗には死を」「組織への絶対忠誠」という掟への疑問。失敗した人間をいちいち殺そうとする組織には人材(?)は集まらないし、そもそも悪人たちの集まりなので、忠誠心は薄い(ないしは「ない」)のではないか、と。そういやそうですよね。
 昭和50~60年代に少年期を過ごした「男子」諸君にはけっこうおすすめ。お酒の席でのネタ本としてもいいかもしれません。


最近の記事